村上龍 テニスボーイの憂鬱 3

 村上龍の「テニスボーイの憂鬱」は、ヒロイン2人が魅力的なだけでなく、主人公のテニスボーイもなかなか魅力的。終始一貫してテニスと女の事しか頭になく、生き方そのものが単純明快。このスッキリした明快さは読んでいて気持ちいいです。

 テニスボーイは道楽でステーキ屋を経営したりしてますが、仕事のことなど何も考えていません。仕事なんかどうでもいいんです。

 それなのに次々と新店をオープンさせるなど、お店の経営はすこぶる順調。利益が出すぎて、社員全員をサイパン旅行にご招待なんて事までしちゃいます。親を含め周りの人間も、日々経営者として立派になっていくテニスボーイを大絶賛!

 世の中ってこんなもんですか。こんなもんですよね。痛快です。